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朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/02 11:28:59
物価高に輸出減、韓国経済に不安信号
韓国経済にとって好ましくない二つの指標が1日、発表された。
8月の消費者物価上昇率が前年同月比5.3%となり、3年ぶりの高水準を記録した。
また、8月の輸出は前月に比べ減少し、韓国経済をけん引する輸出も腰折れした格好だ。
前日の8月31日に発表された7月の鉱工業生産は、前月を2.4%下回った。雨天の日が多く、大型船舶の塗装作業が遅れ、造船業の生産額が減った影響が大きかった。
7月の鉱工業生産は前年同月比では2.7%増加したが、伸び率は2月(0.1%)以来の低さだった。
8月の輸出が減少したことからみて、同月の鉱工業生産も減少が見込まれる。
延世大の成太胤(ソン・テユン)教授は「欧米の財政危機の余波で、韓国の実体経済も低迷の兆しを見せ始めた。
景気低迷を防ぐため、金利が据え置かれる可能性が高く、物価のコントロールがさらに難しくなる」と述べ、長期的な景気後退局面に備える必要性を強調した。
■物価抑制目標の達成困難
韓国政府が定めた今年の物価抑制目標は4%だ。
しかし、8月の消費者物価が5.3%の上昇を示したことで、9‐12月の物価上昇率が3%前後で推移しない限り、物価抑制目標の達成は困難となった。
政府は既に9月の物価上昇率が3%台後半になるとみており、状況は厳しい。
物価上昇は韓国だけの問題ではない。
全世界が軒並み物価上昇に直面しており、互いにインフレを輸出する局面が予想される。
経済成長が著しい中国など新興国で物価が急騰する中、景気回復が遅れている先進国でも物価上昇懸念が浮上した。
英国の7月の物価上昇率は4.4%で、イングランド銀行の物価抑制目標の2%をはるかに超えた。
ドイツとフランスの7月の物価上昇率もそれぞれ2.4%、2.1%で、欧州中央銀行の目標値である2%を超えた。
米国も7月の物価上昇率が3.6%に達した。
さらに、デフレ懸念があった日本は7月は0.1%の物価上昇だった。
日本の物価が上昇に転じるのは2008年12月以来のことだ。
先進国での物価上昇は、国際的に商品作物や石油など原材料価格が高止まりしているためだ。
国連食糧農業機関(FAO)によると、6月の世界の食料価格指数は234で、前年同月の168を39.3%も上回った。
■韓国政府「一時的な低迷」
韓国政府は物価上昇を一時的な現象だと説明している。
消費者物価上昇率は昨年9月以降、それまでの2%台から3%台に上昇した。
このため、今年9月からは比較対象となる前年同月の物価が高いため、相対的に上昇率は低下するとの見方だ。
企画財政部(省に相当)の任鍾竜(イム・ジョンリョン)第1次官は1日
「政府が農畜産物の供給拡大に努めており、外食費の上昇が一段落したことから、9月の物価上昇率は3%台後半に低下するとみている」
と述べた。
また、8月の輸出が伸び悩み、貿易黒字が急減したことについて、任次官は
「休暇シーズンによる一時的な季節要因で貿易黒字が減少したが、7‐8月を平均すれば例年の水準を維持している。
輸出の増加率が例年並みを維持しているので、大きな問題はない」
と説明した。
7‐8月の貿易黒字の合計は71億4000万ドルで、前年同期(72億1000万ドル)と大差なかった。
8月の輸出額は前年同月を27.1%上回り、依然として20%台の伸びを保っている。
8月の鉱工業生産の減少については、企画財政部の朴宰完(パク・チェワン)長官が8月31日の経済政策調整会議で
「季節的、一時的な要因が作用したもので、緩やかな回復が続く見通しだ」
と発言している。
しかし、高麗大のオ・ジョングン教授は
「秋夕(中秋節)を控え、市中物価が不安な上、下半期には公共料金の値上げが予定されており、政府の物価抑制目標の達成は不可能とみている。
輸出もこれまではウォン安、中国の高度成長を追い風として伸びてきた。
今後はウォン高進行と欧米の低成長、中国の金融引き締めが重なるため、輸出が伸びる可能性は低い」
と分析した。
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日本の物価上昇が「0.1%」
それに対して韓国は「5.3%」
ということは53倍も物価が上がったことになる。
昨年まで好調だった韓国経済もサムスンのやぶれかぶれのような訳のわからぬ動きを筆頭にこのところ暗い見通しが多い。
韓国は日本の輸出先、すなわちお客様である。
ガンバッテもらわねば困るのだが。
不景気になって日本の一人勝ちというのは、決していいことではない。
日本の輸出の経済に占める割合は15%ほど。
円高も株価もほとんど経済そのものに影響はない。
だが、韓国ののその比率は40%。
くわえて物価高になると、もはや打つ手がなくなってくる。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/03 07:53:55
【社説】物価不安と冷え込む景気
8月の消費者物価が前年同月比で5.3%上昇した。
物価上昇率が5%台となるのは2008年9月以来3年ぶりだ。7‐8月の記録的な集中豪雨と台風でリンゴ、ナシ、白菜、大根などの青果価格が前年比20‐40%上昇した。
豚肉、鶏卵、サバ、砂糖、ガソリン、都市ガスなど家計で大きなウエイトを占める食品・生活必需品も10‐30%上昇した。
韓国国民は秋夕(チュソク=中秋節、今年は9月12日)のお供え物をどう準備したらいいか、頭を痛めている。
年初来、8月まで物価上昇率は一度も韓国政府の目標値である4%以下に低下したことはない。
政府は毎月のように物価対策を打ち出し、物価を抑制すると表明したが、毎回効果を発揮しなかった。
政府は今回も秋夕後には物価上昇率が3%以下に低下すると説明している。
しかし、今年のコメ収穫量は過去10年で最低となる見通しで、米価が不安定化する恐れがあり、地方の公共料金値上げも予定されている。さらに、住宅の家賃や保証金が高騰を続けるなど、不安要素が多く、物価安定は見通せない。
景気指標にも異常が表れている。
8月の貿易黒字は8億2000万ドルで、7月の63億2000万ドルに比べ、87%も減少した。
7月に輸出を前倒ししたためという説明だが、減少幅があまりに大きい。
さらに、韓国の主力輸出品目である半導体、ディスプレーの輸出は年初来減少を続けている。
欧米の景気が全く好転しない上、新興国の経済も鈍化の兆しを見せている。輸出に赤信号がともり、今年の韓国の経済成長率は、当初の政府目標の5%どころか、下方修正後の4.5%にも届かないとの見方が出ている。
政府の政策選択は容易ではない。物価を抑制しようとすれば、景気がさらに冷え込み、景気にてこ入れしようとすれば、物価が不安定化する。
物価と景気という二兎(にと)を追うあまり、景気低迷局面で物価が急上昇するという最悪の状況に陥らないとも限らない。
まず物価、住宅の家賃・保証金を安定させることを優先し、欧州の財政危機による世界的な経済不安、家計の負債問題にも備えなければならない。
政府、韓国銀行、政府の経済チーム内部の協力とチームワークがいつよりもまして重要となっている。
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日本が大震災に見舞われたとき、手を打たなかったのだろうか。
経済はきれいごとではない。
弱みを見せたらつけこまないといけない。
あれから、半年、日本は円高である。
どういうわけか被災国にお金が流れこんできている。
一番利益を受けたであろう韓国からお金は逃げ出している。
あの時を境に、韓国経済は落下の道をたどっている。
どうなっている。
日本を「無能」といっていた国なのに。
韓国がコケると、これやばいのだよ、本当に。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/03 13:57:45
http://www.chosunonline.com/news/20110903000045
サムスン電子副会長、不安一掃に躍起
サムスン電子の崔志成(チェ・ジソン)副会長は
「『モバイル・ビッグバン』のせいで最近は眠れない日が続いている」
と語った。
売上高べースで世界最大規模のIT企業、サムスン電子の経営トップが「眠れない」と漏らしたのは、米国のアップル、グーグルなどがスマートフォン、タブレット型パソコンでIT産業をリードしている現実に
どう対処していけばよいのか悩んでいる
からだ。
今月1日(現地時間)、ドイツ・ベルリンで開幕した世界最大級の家電見本市「IFA2011」を前に記者懇談会を開いた崔副会長は「(スマートフォンの)『ギャラクシーS』と『ギャラクシーS2』がヒットし、胸をなで下ろしたが、今度はスマートフォンの基本ソフト(OS)でサムスンの将来を懸念する声が出始めている」と話した。
■崔副会長が眠れない理由
サムスン電子は現在、半導体、液晶ディスプレー、テレビ、携帯電話で世界最強の地位を守っている。
最も薄型のテレビ、最も画像が鮮明なスマートフォンを開発する技術はサムスンがリードしている。
しかし、急変するモバイル時代を迎え、サムスンの「成功の方程式」が揺らいでいる。
アップルは
iPhone、iPadというハードウエアとそれを動かすOSの「iOS」、さらにアプストア、アイチューンズなどのコンテンツサービスで
人々のライフスタイルまでも変えてしまった。
その上、サムスンがアップルの特許を侵害したとの訴訟で、ドイツではサムスンの新製品「ギャラクシータブ10.1」、オランダではスマートフォンの「ギャラクシーS2」の販売を禁止する仮処分決定が下された状態だ。
世界最大のインターネット企業、グーグルも最近、携帯電話端末メーカーのモトローラを買収し、ハードウエア事業に参入した。
グーグルはこれまで、スマートフォンのOS「アンドロイド」を無償で提供し、サムスンと緊密な協力関係を維持してきたが、今後は強力なライバルとなる可能性もある。
崔副会長は
「100年を超える電子産業の歴史で、これまでになかった急進的な変化と
事業間での領域破壊が起きている。
機器同士の連係、サービス融合が急速に進んでいる」
と分析。
その上で
「今後5年間が最も重要な時期であり、現在の過渡期が過ぎれば、IT業界の地図を塗り替えなければならないだろう」
と予測した。
グーグルは検索エンジン、マイクロソフトはウインドウズ、インテルは中央演算処理装置(CPU)といったこれまでの事業区分はもはや無意味だとの指摘だ。
崔副会長は
「今は特定の分野だけに長けていればよいのではなく、
最も重要なことは、ハードウエア、ソフトウエア、サービスを統合する力だ」
と強調した。
■ハードウエアの競争力でソフトウエア強化
それでも、崔副会長は懇談会で終始自信を見せた。
そして
「サムスンはソフトウエアが弱いと周囲は攻撃するが、そんなに心配する必要はない」
と話した。
崔副会長は
「はっきりとは言えないが、1‐2年後には分かるはずだ。
サムスン電子は世界最大の電子メーカーであり、それほど弱い会社ではない」
と力説した。
崔副会長の発言は、まだ公表はできないが、何らかの確信があることを示している。
サムスン電子は昨年の売上高が1355億ドル(約10兆4100億円)を記録し、世界ナンバーワンの電子メーカーとなった。
今年の目標は1500 億ドル(約11兆5200億円)としている。
崔副会長は
「売上高が1000億ドルを超える企業で、サムスン電子のように毎年10%以上成長している企業はほかにない。
売り上げだけに限らず、実力も最高だということを示している」
と述べた。
崔副会長は
「サムスンには優秀なソフトウエア人材が2万人いる」
と強調した。
サムスンは、それを基にグーグルのOS「アンドロイド」をサムスンの製品にいち早く適用し、成果を収め、さらに「パダ」という独自のOSを開発した。
また、主なIT企業と連携し、オープンソフトウェアの「リナックス」を応用したスマートフォンOS「リモ」の開発を主導した。
崔副会長は
「スマートフォン事業でサムスンが推進してきた戦略が優れた実績として表れている」
と評価した。
崔副会長は
「インドはソフトウエアを専攻した大学生を年間87万人も排出している。
一方、韓国ではソウル大のコンピューター工学科大学院が定員割れとなるなど人材の育成力が弱い。
だからといって、インドがグーグルやアップルをつくり出せるというわけではない」
と続けた。
崔副会長はテレビ事業でもソフトウエア分野を強化しているとした上で
「テレビにスマートフォン、タブレット型パソコンのような機器を有線、無線でつなぎ、映像を楽しむ融合・複合技術で市場をリードしたい」
と意気込みを語った。
さらに、この日の懇談会に同席した尹富根(ユン・ブグン)社長も
「テレビも表面だけがハードディスクで、中身はソフトウエアだ。
テレビ用ソフトウエアの開発に対する支援を強化している」
と説明した。
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「ハードウエアの競争力でソフトウエア強化」と述べているが、
外部的には二兎を追っている
ようにしか見えない。
いろいろ能書きをとりつくらわねばならないのは、じわじわと自縛の罠がサムスンを苦しめはじめているということだろう。
現代経営の修羅場を生きていくためには、切るものを切って、育てるものを育てるしかない。
まんべんなく育て上げるなんてことはできっこない。
サムスンの悲劇は「切れない」という部分にある。
韓国ナンバーワンの座に座ってしまった以上、「切る」という選択肢がなくなってしまったということだ。
あらゆるものを抱え込んで、その自重で沈んでいくしか、いまのところ残された道はない
ように思える。
どうやっていいのかわからずにアップアップしているのが今のサムスンだ。
とてつもない赤字を出して、やっと目が覚めるときが再生に踏み出す時だろう。
もしかしたら、その時期は目の前に来ているのかもしれない。
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