2011年9月22日木曜日

韓国で電力需要を賄うには原発しかない

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● 朝鮮日報より



朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/22 09:00:14

原発に再び目を向ける中国と日本

 中国と日本は、今年3月に東京電力福島第1原子力発電所で起きた事故に伴う規制措置を緩和する動きを見せている。
 中国は事故直後に中央政府レベルで原発の新規認可を全面的にストップ。
 日本も原発全体の80%の稼働を中止した。

 21日付中国証券報は、複数の消息筋の話として、中国政府が一時的に中断している原発の新規認可を来年初めに再開すると伝えた。
 中国政府は福島原発事故直後の3月17日、国務院常務会議で原発の新規認可を全面的に保留し、既に建設中の原発についても、大規模な安全検査を実施した。
 安全検査の結果は既に中央政府に報告されており、総合的な安全対策を盛り込んだ「原子力発電安全計画」が年末までに示される見通しだ。
 その後、来年初めをめどに原発の認可審査が再開されることになる。

 中国が原発の新規認可審査を再開する方向で検討しているのは、高度成長に伴うエネルギー需要に対応しながら、温室効果ガスの排出を削減する妙案がないからだ。
 中国は2020年までに原発の発電容量を現在の8倍の8600万キロワットに増やし、電力需要の5%を賄う計画だ。

 一方、日本の野田佳彦首相は20日、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙とのインタビューで、原発の再稼働問題について
 「電力需給があるため、来年の春以降、夏に向けて再稼働できるものはやっていかないといけない」
と述べた。
 野田首相は
 「エネルギー不足に伴う経済的打撃を防ぐため、原発を再稼働する」
と明言した。
 日本では原発事故後、原発54基のうち11基のみが稼働している。


 上の記事、読んでいいて何かスッキリしないなと思っていたら、次の記事を載せるための地ならしだったようである。


朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/23 14:04:39
http://www.chosunonline.com/news/20110923000051

「韓国で電力需要を賄うには原発しかない」 
電力供給の拡大は「待った」なし

 今月15日に発生した大規模停電は、韓国の全ての電力供給が一気にストップする「ブラックアウト(全国的大停電)」が実際に起こり得ることを改めて警告する形となった。
 ブラックアウトは電力需要が供給を上回れば直ちに発生するが、この危機を回避するにはどうすれば良いのだろうか。
 韓国国内の複数の専門家は「現在の状況では原子力発電を一次的な代案とし、最終的には再生可能エネルギーを普及させるという中長期のエネルギー計画が必要だ」との点で一致している。

■原発の比率を10年以内に10%引き上げるべき

 韓国での今年の発電設備の余裕分(予備率)は、電力使用量に換算すると4%ほどだ。
 これは、現時点で可能な最大電力供給量が、予想される最大使用量を4%しか上回っていないことを意味する。
 つまり最大使用量が予想をわずか4%上回るだけで、ブラックアウトが起こり得るということだ。
 そのため主要先進国では通常、この予備率を15%前後に維持している。

 経済成長を諦めるのならともかく、今後も引き続き雇用を創出し経済成長を続けるには、それに合わせて電力供給量を上乗せしていかねばならない。
 経済を成長させるには、電力を大量に消費する設備への投資を怠ることはできない。
 しかしここ10年間、韓国は経済成長のペース以上に大量の電力を消費してきた。
 米国、日本、英国の電力消費量の増加率は、経済成長率のおよそ0.4倍から1倍だった。
 ところが韓国ではこれが1.5倍にも上り、発展途上にある中国の1.2倍をも上回る数値を記録している。

 政府は電力需要予測と発電設備の増設計画を数年前から取りまとめているが、計画通り進められていれば、予備率は2012年に4.8%、13年には3.7%と逆に2年連続で低下していた。
 つまり政府の予測は最初からずさんなものだったのだ。
 06年に政府が発表した第3次電力需給計画によると、20年の年間電力需要は最大で7180万キロワットと予想されていたが、今年はその予測をすでに上回る7313万キロワットを記録した。
 知識経済部(省に相当)のある関係者は
 「7年前に盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が、発電所の増設よりも消費の抑制によって電力供給の安定を図ろうとしたためだ」
と指摘する。

 発電設備の増設計画が当初の予定通り進められ、同時に電力消費が現在のペースで増加すれば、2020年の発電量は、必要な電力量に比べて1221万キロワットも不足することになる。

 韓国が発電設備の予備率を15%にまで引き上げるには、現時点で直ちに775万キロワット分の発電設備を追加で建設しなければならない。
 火力発電所なら16基、原子力発電所なら8基に相当する電力量だ。

 火力発電所は1基当たりの建設費用が平均3兆ウォン(約1900億円)として、総額48兆ウォン(約3兆1000億円)が必要になる。
 しかし費用だけでは解決しない。
 資金があっても火力発電所をこれ以上建設することはできないからだ。
 韓国は二酸化炭素排出量の削減が義務付けられているため、温室効果ガスを排出する石炭発電の割合をむしろ引き下げなければならないのだ。

 そのため専門家は「グリーン発電」が十分なレベルに達するまでは、経過措置として原子力発電所の増設はやむを得ないと指摘する。
 韓国エネルギー経済研究院のキム・ジンウ院長は
 「原発が韓国での発電量全体に占める割合は現時点で31%ほどだが、今後も電力供給を安定させるには、10年以内にこの割合を最低でも10%以上は高めなければならない」
と指摘する。

 原発は発電単価も安い。
 1キロワット当たりの単価は石油でおよそ180ウォン(約11.6円)、石炭は60ウォン(約3.9円)だが、原発はおよそ40ウォン(約2.6円)だ。
 原発の割合を10%ほど引き上げれば、石油による火力発電に比べて年間およそ7兆ウォン(約4500億円)も節約できる。

 原発は燃料交換に必要な年間20日を除けば、常に稼働でき安定した電力供給が可能という強みがある。
 原発は温室効果ガス排出量も、ほかの発電方式に比べて少ない。
 韓国よりも国土が広大で資源が豊富な米国やカナダでは、火力発電や水力発電だけでもかなりの部分を充当できるが、それが不可能な韓国では、原発以外にこれといった代案がない。

■原発を橋渡しにして再生可能エネルギーへ

 原発は再生可能エネルギーの拡大にも寄与する。
 ソウル大学原子核工学科の黄一淳(ファン・イルスン)教授は
 「発電単価が安い原発は、再生可能エネルギーによる電気料金の上乗せ幅を吸収するため、結果的に再生可能エネルギーの普及に貢献するだろう」
と語る。

 専門家は、長期的には1年中変動なく一定量が消費される電力は原発で、季節や時間帯によって変動のある分野は再生可能エネルギーで充当することを提案している。
 金明子(キム・ミョンジャ)元環境部(相に相当)長官も、再生可能エネルギーがさらに発展するまでは、原発を「橋渡し」として活用すべきと主張している。



2011年09月24日13時07分  [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]

【社説】原発拡大は避けられない選択

李明博(イ・ミョンバク)大統領が先日、米国「国連原子力安全首脳会合」での演説で、原発拡大方針を維持すると明らかにした。
 これに先立ち金昌経(キム・チャンギョン)教育科学技術部次官も国際原子力機関(IAEA)総会で、2030年までに原発の比率を59%に拡大するという従来の政府方針を再確認した。
 これに対し、環境団体などが激しく反発している。
 福島原発事故のため他国では原発に対する懸念が強まっているが、韓国だけが逆に進んでいるという指摘だ。
 一理ある話だ。
 確率は極めて低いが、事故が発生する可能性を完全に排除することはできない。
 事故が発生すれば‘最悪よりも悪い’災難となる。にもかかわらず韓国が直面している環境を考えると、原発は避けられない選択だ。

9月15日の大規模停電はこれをよく表している。
 電力は私たちの生活に欠かせないエネルギー源だ。
 数時間の停電で大きな混乱と不便をもたらした。全国が同時に停電する大規模ブラックアウトになれば、どういう事態になるだろうか。
 問題は起きてはならないブラックアウトが現実化する可能性が高まっているという点だ。
 余裕のない電力需給のためだ。
 いわば、今回の事態の根本原因も同じだ。
 今回の事件に関して、電力当局に厳重に責任を問う必要がある。
 そうだとしても、供給が需要に追いつかない電力生産の現実を軽視してはならない。
 根本問題は電力需給にあるからだ。

ブラックアウトを防ぐ方法は2つある。
 発電所をさらに建設して電力の供給を増やすか、電気料金を現実化して消費を減らすことだ。
 2つとも必要だ。
 しかし料金引き上げは容易でない。
 国民の抵抗のためだ。生産コストほど電気料金を現実化する決断を政府がためらう理由である。
 電気料金の引き上げ幅を抑えるには、供給を増やす方法として原発の拡大しかない。
 生産コストが液化天然ガス(LNG)の3分の1、石油の5分の1、再生可能エネルギーの6分の1にすぎない。
 さらに炭素を排出しないクリーンエネルギー源だ。

もちろん原発をさらに建設するとしても、直ちに電気が供給されるわけではない。
 少なくとも現在建設中の原発が2015年に稼働するまでは節電が最も重要だ。
 電力予備率は15%になってこそ安定圏だが、今は4-5%にしかならない。
 予測以上に電力の需要が増えたり、電力の供給が減る事態が発生すれば、大規模なブラックアウトが現実化する。
 すぐに電力を追加供給するには、火力発電量を増やすしかない。
 もっと重要なことは、国民の節電意識と電気料金の現実化で需要を減らすことだ。

原発を拡大するには安全性の強化が欠かせない。
 安全性を最優先で考慮する原子力政策にしなければならない。
 そうしてこそ原発政策を長期的に推進できる。
 情報公開で透明性を高め、国民と疎通する努力も求められる。
 10年後には飽和状態になる使用済み核燃料の処理施設に対する国民的合意も急ぐ必要がある。




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