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(2011年9月15日21時08分 読売新聞)
韓国、突然の電力供給止め…全国的に4時間停電
【ソウル=宇恵一郎、中川孝之】ソウルをはじめ韓国各地で15日午後3時半頃から大規模な停電が発生、交差点の信号が消えたり、エレベーターに人が閉じこめられたりするなど混乱が広がった。
韓国電力公社によると、午後8時前に完全復旧するまで、全国の事業所と家庭162万か所が影響を受けた。
残暑による冷房利用増などで電力需要が供給能力の限界に迫り、急きょ、予告なしに電力供給が止められたためだ。
オフィスや高層マンションが密集するソウル中心部の麻浦(マポ)区では、午後6時半頃、片側2車線の道路の信号は消え、乗用車がのろのろと進んでいた。
飲食店の店主の男性(53)は「10分ほど前に突然電気が消えた。
停電は7年ぶりだ。料理もできず、商売にならない」
とまくし立てた。
ソウル市消防災害本部によると、ビルのエレベーターに閉じこめられたという救助要請は93件に上った。
金融監督院などによると、金融機関417か所で、現金自動預け払い機(ATM)が動かなくなったり、決済できなくなったりした。
全国の電力供給を調整している韓国電力取引所によると、同日午後3時に、供給能力と需要の差を示す「計画余剰電力」が安定供給基準の400万キロ・ワットを下回ったため、大口需要家に自主節電を呼びかけるなどした。
しかし余剰電力が回復しなかったため、予告なしに全国規模で供給停止に踏み切った。
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2011年09月16日08時23分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
<大規模 停電事態>韓国電力が判断ミス、全国が大混乱
15日午後5時30分、政府果川(クァチョン)庁舎。
緊急記者会見を行った知識経済部の鄭載勲(チョン・ジェフン)エネルギー資源室長は
「午後に入って電力の需要が突然増えて、電力供給の中断を予告する時間がなかった。電力需要予測を誤った」
と頭を下げた。
この日、全国的に発生した‘停電大乱’の原因が、政府の需要予測ミスであることを認めたのだ。
崔重卿(チェ・ジュンギョン)知識経済部長官は
「電力需給状況が急変することを予測できず、韓国電力(韓電)と電力取引所が事前に予告できない状態で輪番停電という避けられない措置を取ることになった。
国民に大変な迷惑をかけることになり、申し訳ない」
と謝罪した。
秋の残暑と政府の需要予測ミスが全国に停電を招いたのだ。
韓電の電力供給中断は午後3時に始まった。
午後6時30分現在、停電世帯数は162万戸にのぼった。
停電は約5時間後の午後7時56分にひとまず正常化した。
局地的な停電ではなく、全国同時多発的なブラックアウト(Blackout、大規模な停電)が発生したのは今回が初めて。
9月上旬から残暑が続くことが予告されていたにもかかわらず、政府は一部の発電所を整備するため稼働を中断するなど、安易な対応をしたことが明らかになり、知経部と韓電・電力取引所の責任論が浮上する見込みだ。
この日、釜山(プサン)・大邱(テグ)・光州(クァンジュ)など済州道(チェジュド)を除いた全国各地で停電被害が相次いだ。
電力供給の中断でソウルの汝矣島(ヨイド)・光化門(クァンファンムン)・江南(カンナム)地域はエレベーターやエスカレーターが停止するなど、大きな混乱が発生した。
信号灯が消えて車が渋滞したほか、一部の銀行の自動化機器は使用できなくなり、携帯電話も通じなくなった。
◇ブラックアウト(Blackout)=「大規模な停電」をいう英単語。
普通、特定地域がすべて停電になった場合をいう。
全国単位のブラックアウト(Total Blackout)を防ぐため、地域別に電力を順に遮断するのはローリングブラックアウト(Rolling Blackout、輪番停電)と呼ぶ。
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2011年09月16日10時22分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/802/143802.html?servcode=400§code=430
<大規模 停電事態>
「電気先進国」誇った韓国で屈辱の“ブラックアウト”
油断が結局、大混乱を招いた。‘電気先進国’を自負していた韓国に後進的な‘停電大乱’が発生した。
供給に問題がなく、安くて品質の高い電気を生産しているという誇りも傷ついた。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)は09年末、アラブ首長国連邦(UAE)原発を受注した直後、中東産油国に韓国型原発を輸出する、‘産電国の夢’を実現することになったと評価した。
しかし15日の停電は政府のこうした声を空念仏にした。
この日午後3時。電力需要が6728万キロワットを示し、ピークとなった。
この日の最大電力需要と予想された6400万キロワットを320万キロワット以上も超過したのだ。
供給能力(7071万キロワット)の予備電力は343万キロワットで、安定維持水準の400万キロワットを大きく割った。
結局、韓国電力(韓電)は非常マニュアルに基づき地域別の輪番停電に入った。
需要が供給を超過して全国的な同時停電が発生するのを防ぐため、地域別に電力の供給を強制遮断する措置だ。
この日の電力需給状況が危機を迎えたのは午後に入ってからだ。
残暑のため電力需要が急増し、電力予備率が急激に落ち始めると、韓電は「自律節電」で95万キロワットを減らした。
続いて「直接負荷制御」も実施された。
韓電が契約した消費者の電力供給を直接統制する方法だ。
これを通して89万キロワットをさらに減らした。
しかしその後も予備電力が400万キロワットを回復できず、地域別の輪番停電に入った。
廉明天(ヨム・ミョンチョン)電力取引所理事長は
「午後に入って異常高温が始まり、昼以降、急激に電力の需要が増加した」
とし
「輪番停電は30分単位で被害が一番少ないところから順に進行するようマニュアルで定められていて、それに基づいて機械的に実施された」
と述べた。
輪番停電は主に住宅街から始まる。
大規模な病院施設や産業施設の場合、停電による被害が大きくなるため、相対的に衝撃が少ない地域から実施されるようマニュアルを組んでいる。
エレベーターが設置された高層ビルもできる限り避ける。
また、一つの地域に被害が集中しないように地域を細かく分けて施行される。輪番停電が実施されると、午後4時35分ごろ、予備電力がかろうじて411万キロワット水準に上がった。
この日の最大電力需要6728万キロワットは先月31日に記録した夏のピーク(7219万キロワット)に比べるとかなり少ない。
国内の発電能力で需要を処理できないほどではなかったということだ。
問題は供給だった。
夏季にフル稼働した発電所が冬季に備えて順に整備に入り、供給能力が大きく減った。
発電機は1年に20-30日間は整備を受ける。
主に電力需要が少ない春と秋に集中的に行う。
この日現在、全国23カ所の発電所が稼働を中断した状態だ。
これは発電用量では834万キロワット規模で、全国全体容量の11%に該当する。
知識経済部の都京煥(ド・ギョンファン)エネルギー産業政策官は
「このように突然予測値を大きく離脱することは予想できなかった」
と述べた。
知経部は今年、夏季の非常需給期間(6月27日-9月9日)を昨年より1週間増やして運営したが、残暑はその後も続いた。
秋夕(チュソク、中秋)連休後に残暑が続くという気象予報があったが、電力需給計画には反映されなかった。
政府の判断が甘かった点はあちこちで見られる。
8日には、需給管理を徹底的に実施して発電所の故障を減らし、今年の夏を大きな電力難なく乗り越えたという内容の報道資料を出していた。
今後も安心できる状況ではない。
政府は16日には整備中の一部の発電所を緊急稼働することにした。
廉明天理事長は
「異常高温が続くと予想されているため、整備中の発電機の一部を順に稼働させ、430万キロワットの揚水発電も稼働する予定」
と述べた。
◇最大電力=1時間の平均電力が最大である時の電力需要値をいう。
普通、夏季の最大電力需要は冷房機器の稼働が多い午後3時前後、冬季は午後9時前後となる。
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朝鮮日報 特集
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記事入力 : 2011/09/15 17:00:33
15日午後3時ごろ、ソウル、釜山、仁川、光州各市をはじめ、京畿道、全羅南・北道、忠清北道など
全国各地で同時多発的に停電
となる事態が発生した。
午後4時30分現在、ソウル市内の永登浦区汝矣島洞、竜山区漢南洞をはじめ、瑞草・松坡・陽川各区などで電力の供給が途絶えたほか、京畿道北部や釜山、仁川なども停電エリアに含まれているとのことだ。
知識経済部(省に相当)によると、この日各地で停電が発生したのは、残暑により電力需要が増加したためだという。
しかし、停電の正確な原因についてはまだ把握できていないとのことだ。
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記事入力 : 2011/09/16 10:30:08
http://www.chosunonline.com/news/20110916000035
【社説】全国規模の停電、責任の所在を明らかにせよ
15日午後3時ごろ、首都圏や地方の大都市を含む全国各地で一斉に停電となる事態が発生した。
政府の説明によると、残暑による電力消費の急増に電力供給が追いつかなかったことが原因だという。
停電の影響で銀行の業務は中断し、携帯電話は一時通じなくなり、道路の信号機も消えたほか、ビルなどではエレベーターが停止し、中に閉じ込められる人が続出するなど、大混乱が起こった。
今回のような全国規模の停電は、韓国電力の50年間の歴史を振り返っても前例がない。
全国各地の発電所における電力供給を管理しているのは韓国電力取引所で、知識経済部(省に相当)の管理下に置かれている。
電力取引所はこの日午後の電力需要のピークを6400万キロワットと予測していたが、実際の需要は6726万キロワットにまで増加した。
そのため電力取引所は午後3時から30分ごとに、各地域で輪番停電を行った。
しかしこの輪番停電に関して事前の説明は一切なく、市民の立場からすれば寝耳に水だった。
台風や地震による被害が出たわけでもないのに、全国で電力供給が突然途絶えるという事態が生じたことについて、非常時における電力取引所の基本マニュアルはこの程度なのか、担当者にぜひとも聞いてみたいものだ。
電力取引所の予測が大きく外れたことについて弁解の余地はない。
電力取引所は普段からスポーツ中継や人気ドラマの放映時間なども計算に入れ、時間によって電力需要の細かい変動に備えておかねばならない。
厳しい残暑を言い訳にしているが、気象庁の予報では15日のソウルの最高気温は30度、実際の気温は31.3度で、1.3度の差しかなかった。
つまり電力取引所は安易な態度で自らの業務を怠ったとしか言いようがないのだ。
電力需要が極度に高まる夏が過ぎたという理由で、発電施設の多くを前倒しでストップし、早期に整備に取りかかったという話も聞かれる。
気候変動の影響により最近は気温の予測が難しい状況だが、これに対する備えがまったくできていなかったというわけだ。
現代社会を動かしているエネルギー源である電力の供給は、常に安定的に行われねばならない。
電気が途絶えれば、交通や通信、工場の稼働がストップし、金融システムも中断する。また病院では手術室や集中治療室の患者が危険にさらされる。
今回のような大規模な停電の再発を防ぐには、1日も早く確実な対策を取りまとめる必要がある。
まずはガス火力や水力など、電力需要の変化にただちに対応できる発電設備を十分に確保すべきだ。
今回の突然の停電は、先進国を目指す国としてはあまりにも恥ずべき事態であり、担当者に対しても厳しく責任を追及しなければならない。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/16 10:03:22
http://www.chosunonline.com/news/20110916000027
停電:マニュアル無視に予告なし
電力需要の急増に電力取引所職員が当惑
電力供給に余裕があるにもかかわらず計画停電
5時間にわたり162万戸で電力供給が途絶える
ソウル市江南区にある韓国電力取引所中央給電所は、全国の発電所の発電量や送電・配電の状況を管理するコントロールタワーだ。
15日午後2時ごろ、電力取引所の職員は16個の50インチ大型モニターを連結して作った超大型スクリーンを見つめながら、ぼうぜん自失状態となった。
スクリーンに表示される電力需要状況を示す曲線がほぼ垂直に上昇していたからだ。
午後3時が過ぎると、予備電力は343万キロワット(午後2時から3時までの平均)にまで落ち込んだ。
過去最低のレベルだ。
予備電力が400万キロワットを下回ると、非常体制に突入することになっている。
予備電力が過去最低のレベルに落ちた午後3時11分、電力取引所の幹部はこれまで経験したことのない事態に当惑した。
マニュアルに書かれた内容も忘れてしまった。
電力取引所の廉明天(ヨム・ミョンチョン)理事長(元知識経済部〈省に相当〉地域特化発電特区企画団長)は計画停電を急きょ指示した。
大規模停電を防ぐため、一部地域を対象に、事前に電力供給を強制ストップする措置だ。
しかし計画停電は予備電力が100万キロワット未満に低下した場合に下すことになっている。
そのため廉理事長の指示はマニュアルを無視したものだ。
しかし電力取引所の中には、廉理事長に対し
「まだそのような対応をすべき段階ではない」
と進言する人間は誰もいなかった。
指示を受けた電力取引所運営本部のチョ・ボムソプ本部長は、全国にある韓国電力の支社に計画停電を指示した。
支社の側も指示内容を確認せず、直ちに計画停電を開始した。
マニュアルでは、計画停電を行うには知識経済部から事前の承認を受けることになっているが、予備電力の減少に慌てふためいた電力取引所は事後報告で済ませることにした。
電力取引所の関係者は
「午後3時に秒単位で予備電力をチェックすると、一時は148万キロワットにまで低下したが、マニュアルには100万キロワット以下に低下することが予想された場合に、初めて計画停電を行うことになっている」
と説明した。
国民には計画停電に対する何の予告も説明もなかった。
首都圏46万戸、江原道と忠清南北道22万戸、湖南(全羅南北道)34万戸、嶺南(慶尚南北道)60万戸の計162万戸が突然、30分間にわたり停電した。
午後4時35分には予備電力が安定状態の400万キロワットにまで回復した。
午後7時48分、停電の総責任者である崔重卿(チェ・ジュンギョン)知識経済部長官が国民に謝罪した。
午後7時56分、電力供給は正常に戻った。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/16 10:27:18
http://www.chosunonline.com/news/20110916000032
停電:KBSは「テロップ報道」だけ
15日午後、韓国国内で同時多発的に停電となる事態が発生し、各地で大きな混乱が生じたが、災害報道を主管するKBSは停電のニュースを詳細に報じることなく、対策を伝えるなどの災害放送体制も全く取っていなかった。
KBSは停電が発生した直後、テロップ(字幕)でしばらく停電の速報を伝えただけで、特別放送に切り替えるなどの体制を取らず、予定通り通常の番組を放送した。
そのため、ツイッター(簡易投稿サイト)などでは「停電は災害ではないのか」などといった不満や批判の書き込みが相次いだ。
これに対し、KBS側は
「停電は大雨や地震などと違って、人命被害が発生したわけではないため、災害放送体制を取るなどして長時間にわたり報道するのは難しい」
と説明している。
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朝鮮日報 記事入力 : 2011/09/16 10:29:21
http://www.chosunonline.com/news/20110916000033
停電:マニュアル役立たず、大混乱五つの原因
15日に韓国全土を襲った前代未聞の大規模停電は、電力の需要量と供給量を調整する電力取引所がマニュアル通りに措置を取らず、さらにそれを管理監督する立場の知識経済部も事前、事後の適切な対応を行ったことが決定的な店員だった。
政府や政府系企業には全てマニュアルがあるが、停電発生時には役に立たなかった。
国家電力需給管理指揮部は、右往左往した果てに結局はとんでもない措置を下した。
同日の停電では、ソウル市江南区にある韓国電力公社の本社ビルでも一部照明が消えた。
国家電力供給指揮部の「機能停止」を象徴するかのようだった。
現代産業開発の本社ビルなど周辺の建物も停電で一時真っ暗になった。
今回の大規模停電は、関係機関のシステムが全く働かなかった人災ではないかとの指摘が出ている。
■1.知識経済部に事前報告なし
知識経済部(省に相当)は同日、電力取引所から事前にいかなる報告も受けていなかった。
報告があったのは、停電発生後だった。
電力取引所は同日午後3時の停電実施直後、知識経済部に報告を行ったが、担当部署である電力課長が「会議中」だったことから、10分遅れで報告を受けた。
知識経済部関係者は
「電力取引所はマニュアルを守らなかった面があると思うが、既に停電措置が実施されており、それを覆すのは難しかった」
と話した。
知識経済部は、事後報告を受けても、何の措置も取ることができなかった。
■2.安易な電力需要予測
知識経済部は、電力取引所に対する管理・監督を怠ったばかりではない。
今回の事態を引き起こしたのは、電力需要予測がでたらめだったからだ。
同部は今年6月27日から9月2日を「非常電力需給期間」としていた。
この期間には夏の冷房需要が増大するとみて、発電所をフル稼働した。
同部は残暑が続いたため、非常電力需給期間を9月9日まで1週間延長した。
しかし、半ばに秋夕(チュソク=中秋節)の連休があるため、企業の電力需要が減ると判断し、それ以上の期間延長は行わなかった。
ところが、全国の気温は秋夕連休にも30度を超え続けた。
連休が終わり、企業が通常の操業体制に戻っても、非常需給態勢を取らなかった。
15日も日中の気温が首都圏で32度まで上昇し、冷房需要が増加したが、発電所は整備中を理由に運転を中断したままだった。
知識経済部は今月7日、夏の電力需要期が事実上終わったとみて
「今夏の電力ピークには電力不足が生じなかった」
と自画自賛する資料を発表していた。
■3.マニュアル無視した電力取引所
韓国政府は電力の安定供給に向け、常に予備電力を400万キロワット以上確保している。
もし電力需要が増大し、予備電力が400万キロワット未満となった場合には、電力取引所は予備電力減少の度合いに従い、発電所の運転を増やしたり、節電を呼び掛けたりする「アクションプラン」を立てていた。
しかし、今回の停電では、電力取引所が決められたマニュアルを無視したのではないかとの指摘が出ている。
電力取引所は、予備電力が瞬間的に148万キロワットまで低下した事態に慌てて、最も深刻な事態に実行する停電に踏み切った。
マニュアルには予備電力が100万キロワット未満となった場合に、停電などの措置を取ると定められていた。
しかし、取引所はそれを守らず、国民を混乱に陥れた。
■4.発電所25基が一斉に整備入り
発電所の整備は、徹底した電力需要予測に基づき、知識経済部、韓国電力公社、電力取引所、韓電の発電子会社が協議の上で実施しなければならない。
発電子会社が整備目的で発電所の運転を中止する場合、電力取引所の承認を得ることになっている。
しかし、停電発生当時は、残暑が続く状態にありながら、全国で25基(原発3基を含む)が整備を理由に運転を中断していた。
25基の発電容量は834万キロワットに相当する。
このうち半分が正常に稼働すれば、非常事態は起きなかった。
■5.指揮系統の職務怠慢
全国162万世帯の停電という例を見ない事態は、電力の生産と供給の総責任者である知識経済部、電力取引所、韓国電力公社、発電子会社のシステムが非常時に全く働かなかったことが原因だ。
今月2日には、残暑で予備電力が今年夏で最低の544万キロワットまで低下した。
それでも知識経済部は9日、夏の電力非常需給期間が終了したという理由で予定通りに発電所が一斉に整備に入ることを認め、韓国電力公社、電力取引所、発電子会社もそれに異議を唱えなかった。
電力需給をコントロールする指揮系統の全体的な事なかれ主義が今回の事態を招いたと言える。
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