2011年8月27日土曜日

ロシア無人宇宙貨物船が打ち上げ失敗 30年の運用で初

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2011.08.25 Thu posted at: 12:25 JST

ロシア無人宇宙貨物船が打ち上げ失敗 30年の運用で初

(CNN) 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を届ける予定だったロシアの無人宇宙貨物船プログレスが24日、シベリアに墜落した。

 プログレスは現地時間24日午後7時にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。
 26日にISSにドッキングし、食料や医療品、実験器材など3.5トンの物資を届ける予定だった。

 ロシア宇宙庁によれば、プログレスは打ち上げ直後に予定していたコースを外れ、規定の軌道に乗ることができずレーダーから姿を消した。
 エンジンシステムが異常な動作を起こして故障したのが原因とみられている。

 同庁高官は、ロシアのインタファクス通信に対し、
 「ISSには十分な必需品のストックがあり、次のプログレス到着まで宇宙飛行士たちが困ることはないだろう。食べ物を節約する必要もないはずだ」
と述べた。

 次回のプログレス打ち上げは10月28日に予定されている。

 専門家によれば、プログレスには30年の実績があり、打ち上げに失敗したのはこれが初めてだという。
 だがロシアは18日にも通信衛星「エクスプレスAM4」の打ち上げを失敗していた。

 30年目で初の失敗という。
 いたしかたないといえば、いたしかたない。
 どうしても「システム疲労」が出てくる。
 よくも30年間失敗もなくやってこられたものだ。
 賞賛以外の何者でもない。
 「緩み」が出てきているのだろう。
 レフレッシュしてまた出直してもらいたいと思う。
 スペースシャトルのような華やかさはないが、素朴でカントリーっぽくていい。



ナショナルジオグラフィック ニュース August 25, 2011
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20110825001&expand

ロシアの無人宇宙貨物船、打ち上げ失敗



 8月24日、ロシアの無人宇宙船を搭載したロケットが打ち上げに失敗、
 国際宇宙ステーション(ISS)に運搬予定の3トンの物資とともに墜落した。

 8月24日、ロシアの無人宇宙船を搭載したロケットが打ち上げに失敗、国際宇宙ステーション(ISS)に運搬予定の3トンの物資とともに墜落した。
 NASAやロシア当局によると、この事故でISS滞在中の宇宙飛行士の帰還が延期になる可能性はあるが、活動に大きな支障はないという。

 プログレス補給船を搭載したソユーズロケットは、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられ、5分50秒後に超音速の破片となってシベリアの空に散った。
 AP通信によると、ロシアのアルタイ地方では、墜落の衝撃で建物の窓ガラスがガタガタと揺れ、割れる被害もあった。

 スペースシャトルの退役以来、ISSに人員を輸送した実績がある打ち上げロケットは現時点でソユーズに限られ、NASAや連携機関はスケジュール調整に追われている。

 現在、ISSには日本人の古川聡宇宙飛行士ら6人が滞在中だ。
 ISSには少なくとも1機の3人乗りソユーズ宇宙船が常にドッキングしており、3人ずつ2チームを編成するクルーの緊急時に備えている。

 現在は26Sと27Sのソユーズ2機がドッキング中で、第28次長期滞在クルーの3人は9月8日に帰還が予定されていた。
 しかし、9月21日の交代要員3人の打ち上げは、ロシア連邦宇宙局(ロスコスモス)による事故原因究明が終わるまで延期される見通しだ。
 ミッションマネージャーはISSの宇宙飛行士に滞在期間の延長を指示すると見られる。

 NASAのISSプログラムマネージャー、マイケル・スフレディーニ(Michael Suffredini)氏はテレビ中継された記者会見で、
 「準備が整い次第、帰還させる予定だ」
と述べた。

◆ISSの活動期限を左右する問題

 次回の物資輸送として、10月26日にソユーズロケットによるプログレス補給船の打ち上げが予定されている。
 失敗した今回と同じ組み合わせで、ロスコスモスはそれまでに原因究明を終える必要がある。

 だが、NASA、ロスコスモス、日本、ヨーロッパの国際パートナーによる物資補給が途絶えても、ISSのクルーがすぐに困ることはないだろう。

 NASAの広報担当者ケリー・ハンフリーズ氏によると、滞在中の宇宙飛行士は備蓄食料、水などで1年間は生活できる。
 3人に減ればその期間はさらに延びるだろう。

 プログラムマネージャーのスフレディーニ氏も、
 「実施できる研究は減るが、3人で十分に運用できる」
と述べる。
 さらに、重量約400トンのISSの周回軌道を維持する作業もある。

 ISSは時間の経過とともに、地球大気圏の外層からの空気抵抗を受けて速度が低下する。
 安定軌道に留まるには、定期的に推進剤を燃焼させて、高度を引き上げなければならない。
 「リブーストは最近行ったばかりなので、推進剤の備蓄は1年以上はもつだろう」
とスフレディーニ氏は話している。

 ヨーロッパや日本、アメリカの民間の無人補給船も活用すれば、宇宙での活動を“無期限”に継続できる可能性もある。
 よほどのことがなければ、ミッション管制官が地上から行う定期的なメンテナンスで保守管理はカバーできるからだ。

 だが、飛行士の滞在を妨げる要因は他にもある。
 例えばトイレの問題だ。
 「滞在に影響する消耗品を挙げていくと、最後にはトイレ関係に行き着く」。
 スフレディーニ氏は、ISSで回収された排泄物や、その消毒と保管用の備品について懸念している。
 「だが、それは先の話だ。当分は心配ないだろう」。



TBSニュース




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