2011年10月3日月曜日

原発とは「花見酒」:日本の未来の道筋

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ロイター 2011年 10月 3日 18:35
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東電、原発事故賠償金額は4兆5402億円と推計=調査委

[東京 3日 ロイター] 東京電力の経営実態を調査してきた政府の第三者委員会の「東京電力に関する経営・財務調査委員会」(委員長・下河辺和彦弁護士)は3日、調査報告書の内容を発表した。

 福島第1原子力発電所の事故で東電が負担する賠償金額は4兆5402億円と試算。
 また、原発の早期再稼働と電気料金の値上げがない場合は、
 今後10年間で8兆6000億円
もの巨額の資金負担が生じるとの予想を示した。

 今後、東電は9月に設立された「原子力損害賠償支援機構」の支援を受けて賠償金支払いにあたるが、資金支援を受けるため東電は機構とともに「特別事業計画」を策定する。
 同報告書は特別事業計画策定に向けた「たたき台」となるが、下河辺委員長は記者会見で
 「報告書に盛り込まれているリストラ、資産売却が最低限、実現されれば原子力損害賠償支援機構法にある政府からの資金(支援)については大きな道筋が前向きにつくだろう」
と述べた。

 調査委は今後10年間で2兆5455億円のコスト削減が可能とした。
 内訳は、
 1)調達改革によって10年間で8254億円、
 2)人件費削減によって10年間で1兆0454億円、
 3)その他経費削減で6747億円
としている。
 報告書では、東電が今後3年間で連結ベースの従業員数(11年度当初で5万4000人)の約14%当たる約7400人を削減する方向で検討していると明らかにした。

 報告書では今後、電気料金の値上げがなく原発再稼働がなければ今後10年間に約8兆6000億円の資金不足が発生する一方、早期に原発を再稼働し電気料金を10%値上げすれば同不足額は7500億円に止まるとした。
 下河辺委員長は
 「柏崎刈羽など再稼働することが可能性として十分見込める原発が数基ある。
 10年間全く原発が稼働しなかった場合にファクトとしてどうなるかを示しているが、委員会として原発の再稼働問題の評価は入れていない」
と説明した。 

 4兆5402億円の賠償費用の内訳は、
1)事故収束までの期間に要した賠償額として初年度分で1兆0246億円、2年度目分以降で年間8972億円、
2)財物価値の喪失や風評被害など「一過性」の損害で2兆6184億円
としている。
 東電が福島第1原発の1─4号機の廃炉費用約6100億円について、4700億円の費用拡大リスクがあるとして、
 廃炉費用合計で1兆0817億円
を見込む。

 また、報告書は東電は金融機関に対し「金利減免や債権放棄は要請しない」という内容を記載した文書を送付していたといたことも明らかにした。
 報告書は
 「2011年3月末で実態連結純資産が1兆2922億円と試算され東電が資産超過の状態であることからすると、金融機関に債権放棄や債務の株式化を要請することは困難」
と指摘している。


 廃炉費用が「1兆円」
 すさまじい金額である。
 皆が浮かれて「安い安い電気料金」であったが、あるとき突如それがズシーンと重荷になって襲ってくる。
 原発はいつか寿命がつきたときは廃炉しなければならないわけであるから、これは絶対に避けて通れぬ未来の道となる。
 原発とは「花見酒の経済」といってもいいようだ。
 また、再稼働が見込める原発は「数基」ある、としている。
 逆に言い換えると、たった数基しかない、ということになる。
 あとは、危ういか、地元の理解が得られないということだろう。
 これで、
 これから日本の向かうべき道の粗筋が見えてきた。



ブルームバーグ 更新日時: 2011/10/03 16:46 JST
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東電の賠償総額4兆5400億円と試算、7400人削減も要請-第三者委

  10月3日(ブルームバーグ):東京電力の経営状況や合理化策を調査する第三者委員会「経営・財務調査委員会」の報告書によると、東電福島第一原子力発電所事故の賠償費用は総額4兆5400億円になる見込みだ。

  経営・財務調査委員会は3日に野田佳彦首相へ提出した報告書で、東電に対し今後10年間で2兆5455億円のコストカットを求め、グループ全体で5万2970人(3月31日時点)いる社員のうち7400人の人員を削減するべきだと明記した。
  賠償に必要な費用をまかなうため東電が保有する有価証券の売却で約3301億円、不動産で約2472億円、子会社や関連会社で1301億円を捻出することも求めた。
  さらに同委員会は、電力料金の値上げがなく、定期検査などで停止した原発がすべて運転再開できなかった場合は、東電が8兆6000億円の資金不足に陥るとの試算も示した。

  東電は今後、同報告書をもとに原子力損害賠償支援機構と共同で特別事業計画をまとめ政府に提出する。
 枝野幸男経済産業相は9月15日のブルームバーグなどとのインタビューで、特別計画は
 「適切なものでなければ却下される」
との考えを示していたが、具体的な判断条件については明言を避けた。





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